命日
(ああ…もうあれから1年たったのか…。)
俺は未だにあのクソ生意気な後輩がこの世からいなくなってしまったことが信じられなかった。
部活中もよく「狩屋!パス!」と、ボールを蹴ってはみんなが立ちどまり泣いたものだ。
狩屋…お前がいないと…サッカー部が足りない気がするんだ…。DFがかけてしまう…。いや、本当は違う。本当は…。
考えたら涙がとうとうあふれてとまらなくなってしまったのでこれ以上考えるのはやめにした。
俺は狩屋の墓の前で手をついて声を押し殺して泣いた。
「狩屋ぁ…戻ってこいよ…またサッカーするんだろ…?だから…なぁ……。」
その時、後ろからかすかだが足音が聞こえた。
バッと俺はぐしゃぐしゃな顔のまま振り返ると、そこには困った顔をした神童と天馬が居た。
「なっなんで神童と天馬が…?」
おれが鼻声で聞くと神童が「ひどい声だなw」とつぶやいて
「今日は狩屋の命日だろ?墓参りに決まってるじゃないかw」
と言って俺の隣に座ると線香をたいた。
そして神童が静かに手を合わせた。
神童が終わると次は天馬が手を合わせた。
「狩屋…なんで俺達に相談してくれなかったんだろう…。いじめられてたこと…。」
そう。狩屋は2年生の奴等にいじめられていた。
狩屋は2年生の先輩に殴りかかったんだからそうなるにかもしれない。でもなんで先輩である2年生に殴りかかったのか。それはなんと、2年生の奴等が俺達サッカー部の悪口を言っていたらしい。それが狩屋にとって頭にきたんだろう。
あいつは実は慎重そうに見えてそういうことには単純だから、スルーできなかったんだろう。
狩屋はそれから2年の標的となった。
狩屋はそれから毎日あざを体のあちこちにつくっていたが、狩屋はいつも「転んだ」と言ってごまかしていた。
一目見たら転んだだけではないことぐらい分かるけど狩屋本人は「別にそんな痛くないし大丈夫」といって笑っていたのでみんなもそのうち狩屋の傷やあざのことも気にしなくなった。
あー…疲れたw
私、男子のいじめなんてまったく知らないのに書いてしまったw
疲れたww